大人になった記念−キャバレー

いろいろあって、入隊を決意したわけですが、その手続きを終え、あと数日で実際に家を出て入隊と言うある日、突然父が、「これからは、お前はもう社会に出る。大人になるということだから、今晩は俺に付き合え」と言ってきました。「わかった」と言って付いて行きましたが、どこへ行くのかなど、全く見当も付きません。

すると、着いたところは、なんと今は全く見かけませんが、キャバレーという大人の社交場。それも、かなり高級なキャバレーで、「ミカド」といいました。残念ながら、東京のどこの「ミカド」だったか忘れてしまいましたが、とても広いお店でした。

店の中は、薄暗い中にいろんな色の照明がついており、生バンドが演奏していました。

席に案内されると、すぐに一人に一人ずつ、お姉さんが付きます。
高校を卒業したばかりですから、どぎまぎして何が何だか分かりません。

父は、ごく自然に話をしながら、お姉さま方(この時は二人を相手に話していた)を笑わせていました。

そうこうする内に、父は、相手のお姉さまとダンスに行ってしまい、後には私と相手をしてくれているお姉さまの2人だけになってしまいました。

「どうすりゃいいんだよ〜」心の中で叫びましたが言葉が浮かびません。
やっとの思いで口から出た言葉は「どの位このお仕事していらっしゃるんですか?」でした。お姉さんも困ったでしょうね。

しばらく沈黙があって、
「あっ お父様かっこいいわね。」と父が踊っているほうを見て言いました。父は若い頃結構遊んでいたらしく、母との出会いもダンスホールだったそうです。
「ここに連れて来て下さるなんて、いいお父様ね。」なんて言ってくれましたが、きっとあきれてたんでしょうね。

程なく父が戻ってきて、雰囲気を察してか、すぐ店を出る事になりましたが、
どうやら、餞別のつもりで、連れてきてくれたようです。

かなりたってから、世の中の事が少しわかる様になって気づいたのですが、
あのお店、当時の父の給料では、なかなか行けないレベルのお店だったようです。


無理したね! おやじ!
でもありがとう。
posted by ヒロト at 22:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自衛隊時代の思い出

自衛隊入隊の理由

今日は仕事だけで終わってしまったので、昔の思い出を書き留めます。

私の高校入学までの成績は結構優秀なほうだったので、親も親戚も普通にいい大学に入っていい会社に就職するんだろうと思っていたらしいのですが、本人は、高校に入学してから特に、ありふれた人生はイヤだと思うようになり、(若者によくありがちですよね)やっていたトランペットにのめり込み、プロの演奏家を目指し始めました。

それで、音大の夏期講習などに参加するようになったのですが、その時分かった事は、まず、周りの人の技術レベルが非常に高いと言う事、それから、体力も優れていると言う事、そして、音大に行くにはお金がとてもかかると言う事でした。

当時、うちにはあまりお金がありませんでしたので、行くんだったら、自分でお金を作って行くしかありません。そうしながら、同時に体力をつけ、演奏技量も高めねばなりません。

この、非常に難しい3つの問題を解決する方法をじっくり自分なりに考えた結果、今の日本(当時の事です)には、自衛隊しかないな!と 自分なりに結論を出し入隊を決意したわけです。自衛隊と言っても歩兵や砲兵ではなく、あくまでも音楽隊です。

自衛隊の音楽隊は、日本の吹奏楽の世界でも非常に高いレベルにありましたし、音大から定期的に講師を招いたりして教育にも熱心でしたから、ここしかないなと思ったわけです。
posted by ヒロト at 21:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 自衛隊時代の思い出
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